岡山県災害時広域受援・市町村支援計画について

岡山県は、「災害時広域受援・市町村支援計画」を策定し、4月13日の県議会総務委員会に報告しました。
詳細はこちら。 http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/555665_4445478_misc.pdf

東日本大震災や熊本地震の例を見ても明らかなように、大災害の発生時には、避難所の運営や住宅被害調査など、災害対応業務の激増により、様々な分野で人的・物的資源が不足します。大災害時に効果的に被災地を支援できるよう、予め災害対応業務の実施体制を整備するとともに、国や他の自治体、各種団体等からの応援を必要な場所に的確に投入できる仕組みをつくることは、大変重要です。

論点はいろいろあるのですが、私は、今回の受援計画の「基本的な考え方」の中に、「人的資源確保の全庁主義」を掲げたことに注目しました。「第2章 受援対象」には、全庁横断的に迅速かつ柔軟に動員調整を行うと記されています。具体的には、災害対策本部内に「受援調整部」を設置し、国や被災市町村。全国知事会、その他の応援機関との対外窓口として、応援の受け入れ・派遣等の総合調整を行う、とされています。

この受援調整部の指揮を執るのが、人事委員会委員長で、代理者として労働委員会事務局長や監査事務局長を充てています。非常時には、平時のルーティーン業務を中断してでも、優先業務に人員を割くことが求められます。人事や監査、労働委員会の業務などは、どれも重要ではありますが、非常時での最優先業務とは言い難い面もあります。そちらの責任者である部長級の職員が、受援に関するマネージメントを担うことになります。

役所の仕事は、厳格な「縦割り」ですから、その時その時の状況に応じて、手が空いている人が柔軟に対応するというわけにはいきません。予め、非常時の役割分担を決めておき、責任者を明確にしておくことは必要です。ただ、普段は、人事や監査や労使紛争の解決などを担当している部局が、突然、被災地支援の最前線で指揮を執るというのは、簡単な話ではありません。こういう時の現場のトップマネージメントは重要で、うまく機能しないと、さらに混乱に拍車がかかるという事態になりかねません。平素から、受援調整部で指揮を執る当事者も関わる形で、研修や訓練、関係団体との連携、他県の事例研究などを進めるなど、準備が必要だと思います。

東日本大震災から7年、熊本地震から2年の春を迎えました。悲劇の教訓を活かし、防災・減災へ向け出来る備えをしっかりやっていくことが、私たちに課せられた責務だと、改めて思います。

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